水石の愉しみ方(一)名石の条件
- 水石を愉しむ会
- 2016年11月17日
- 読了時間: 2分

水石の愉しみ方には一定の条件というものがあり、すなわち「形・質・色」と言われています。
その三つの条件が当てはまるものが一般に良い水石と言われるようです。
「形」とは・・・昨日のブログで書きました「遠山石」や「滝石」のほかに、「島形石」、「土坡」、「段石」、「茅舎石」、「溜り石」などの自然景観を連想させる形であり、かつ、「三面の法」という、水石を鑑賞するときに大切なバランスがあり、前後、左右、底のバランスが調和がとれているものが名石となる可能性を持っています。(詳しくは今後ご紹介できればと思います)
極端な例で「正面から見たらきれいな山の景色に見えるが、横から見たら山が切れたような絶壁のような石」は調和がとれていないという事です。
「質」とは・・・石の硬さです。苔が生えてしまうような柔らかい石質は水石には不向きとされ、緻密な硬さのなかに人の心が和むような柔らかさを持つものが良しとされています。
水石には「水保ち(みずもち)」という言葉があり、水をかけると長時間しっとりと潤った色を保ちます。あまりに硬い石ではこのような水保ちは起こりません。
「色」とは・・・前述の通り水石とは一石の姿に自然景観を連想させるものではならないので違和感のある色は好まれません。濃い色が多く黒や茶などが好まれます。特に江戸時代の数寄者以降「真黒(まぐろ)をもって最高」と言われています。茶や例えば赤色がダメな訳ではなく「佐渡赤玉石」といわれる赤色の石や、「鞍馬石」の茶褐色などの有名な石もあり、自然の情景に添う色が好まれます。
上記、三点が重要とされてますが、他にも「石肌」・「時代」・「産地」なども重要となります。ただ、水石を愉しむ会では、水石の愉しみは、名石だけではなく自分の中の自然の情景に何かしらの共感を感じる一石であればそこに価値を見出してもよいと考えます。

まずは、難しいことを考えず、水石のある生活を試してみてはいかがでしょうか。インテリアや観葉植物では感じることのできない雄大な自然を感じたり日本的な山水の趣を感じることができます。
今はオークションでも多くの水石が出品されています。よかったらご覧になってみてはいかがでしょうか。初めに手に入れるなら「こぶし大」程度のサイズがお勧めです。
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